職業紹介の明示書面の作り方(求人者・求職者への明示事項)
職業紹介事業者は、求人者と求職者に対して「手数料」「苦情処理」「個人情報の取扱い」「返戻金制度」を明示する義務があります(職業安定法32条の13)。許可申請の添付書類ではありませんが、許可後すぐに必要になり、事業所への掲示とWebサイトへの掲載が一般的です。併せて、毎年の紹介実績を公開する義務もあります。
明示する事項
| 事項 | 内容 |
|---|---|
| 手数料に関する事項 | 届け出た手数料表の内容(求人者から徴収する手数料、求職者からは徴収しないこと)。 |
| 苦情の処理に関する事項 | 苦情窓口(職業紹介責任者の氏名・連絡先)と処理の方法。 |
| 個人情報の取扱いに関する事項 | 収集する情報、利用目的、第三者提供、開示・訂正の手続き。 |
| 返戻金制度に関する事項 | 制度の有無と、ある場合の期間・率。 |
| 取扱職種の範囲等 | 職種・地域、国外にわたる紹介の有無。 |
| 許可番号・事業者名 | 許可番号(例:13-ユ-〇〇〇〇〇〇)、事業者名、事業所の所在地。 |
明示の方法とタイミング
- 求人の申込み・求職の申込みを受理する時点までに明示します。
- 方法は書面の交付、事業所への掲示、FAX、電子メール、Webサイトへの掲載など。求職者がスマートフォンで登録する場合は登録画面にリンクを置くのが実務的です。
- 事業所に備え付け、労働局の調査で提示できるようにしておきます。
この書類は無料ツールで作れます
会社情報と手数料を入力するだけで、労働局の公式Word様式(様式第1〜3号・手数料表・規程類・明示書面)に差し込んで出力します。登録不要、約30分。
紹介実績の情報提供(毎年)
2018年の法改正で、職業紹介事業者は次の実績を「人材サービス総合サイト」または自社サイトで公開することになりました(職業安定法32条の16)。
- 前年度の就職者数
- 就職者のうち無期雇用で6ヶ月以内に離職した者の数(返戻金制度の有無・内容と併せて)
- 手数料に関する事項
開業初年度は実績がないため「該当なし」で公開します。毎年4月末までに提出する事業報告書(様式第8号)と数字を揃えます。
明示書面のひな形(求職者向け)
職業紹介に関する明示事項
事業者名:株式会社〇〇(有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-〇〇〇〇〇〇)
事業所:東京都〇〇区〇〇1-1-1
1. 手数料:求職者の皆さまから手数料をいただくことはありません。求人者からは、採用が決定した場合に理論年収の35%を紹介手数料として申し受けます。
2. 返戻金制度:入社後6ヶ月以内に自己都合で退職された場合、当社は求人者に紹介手数料の一部を返戻します(1ヶ月以内80%、3ヶ月以内50%、6ヶ月以内20%)。
3. 苦情の処理:職業紹介責任者 〇〇 〇〇(電話 03-0000-0000)が受け付け、記録のうえ速やかに対応します。
4. 個人情報の取扱い:職業紹介の目的に必要な範囲で収集し、ご本人の同意なく第三者に提供しません。開示・訂正・削除のご請求は上記窓口までお申し出ください。
5. 取扱職種の範囲:全職種(国内)。港湾運送業務・建設業務を除く。
無料ツールでの作り方
免許申請書類 無料作成ツールは、手数料表と規程類に入力した内容から明示書面を自動で作成します。許可番号は許可後に記入する欄を空けて出力します。
よくある質問
明示書面は許可申請の添付書類ですか
必須の添付書類ではありませんが、労働局によっては提出を求める場合があります。許可後すぐに必要になるので申請時に作っておきます。
Webサイトがない場合は
事業所への掲示と、求職者・求人者への書面交付(メール添付可)で足ります。実績の情報提供は人材サービス総合サイトを使えます。
求人企業にも明示が必要ですか
必要です。求人の申込みを受ける際に、手数料・返戻金・苦情窓口・個人情報の取扱いを明示します。手数料表を添えた契約書で兼ねる会社が多いです。
まず、申請できる状態かを5分で確認
資産・事務所・講習の3点に答えるだけで、足りないものと許可までの目安スケジュールが分かります。そのまま7書類の作成に進めます。